普段の生活の中で、
「AとBどっちにしようかな?」と
何かを比べることがありますよね。
何かを比べて判断をする時、どんな風に比べれば良いか悩むことはありませんか?
この記事では、以下について説明します。
正しく比べることができるようになると、ものごとを判断しやすくなったり、説得力のある話ができるようになります。
いつも判断に悩んでしまうという方の参考になれば嬉しいです。
- 比較とは何か
- どのようにものごとを比較するのか
- 比較して判断するとは何か
比較とは、2つ以上のものの違いを知ること
比較とは「2つ以上のものの違いを知ること」を言います。
比較自体には、良い・悪いの区別はありません。
ものごとをある基準・ものさしで見たときに、どんな違いがあるのかを知ることを比較といいます。
例えば「手前のイスは高い、奥のイスは低い」というように「高さ」というものさしではかる、というようなことです。
比較には、ものさしがある
比較をするためには、対象を比べるための「ものさし」が必要です。
比較する上での「ものさし」には、いろいろなものあります。
具体的な例を4つあげます。
1つ目は、情報の新しさで比較する方法です。
あなたは今「新しいパソコンを買おうとしている」とします。
2つの情報がある場合に、どちらの情報を選ぶでしょうか。
A: 昨日発表された情報
B: 1年前に発表された情報
おそらく「A」を選ぶのではないかと思います。
新しい商品について知るためには、なるべく新しい情報が必要となるからです。
反対に「中古のパソコンが欲しいな」という場合には、古い情報の方が詳しい内容を知ることができますね。
「いつ時点の情報か」は比較する上で有用な「ものさし」といえます。
2つ目は、情報の数や量で比較する方法です。
例えば、何か商品を買うときに、レビュー数を気にすることはありませんか?
多くの人が高い評価をしていたら信頼できるな…と思いますよね。
この時、あなたはレビュー数という「ものさし」でものごとを判断しています。
反対に「人と違うことをしたい」「個性を出したい」というような場合には、なるべく数が少ないものを狙う方が良いと考えるのではないでしょうか。
「情報がどのくらいの数あるのか」は比較する上で有用な「ものさし」といえます。
3つ目は、情報の前提条件で比較する方法です。
あなたが今「海外で働きたいと思っている」と仮定します。
2つの情報があったら、あなたはどちらを選ぶでしょうか。
A: 日本で働く人の話
B: アメリカで働く人の話
おそらく「B」を選んだはずです。
反対に「日本で働きたいんだよね」と思った場合は「A」を選びますね。
なるべく自分と環境が同じ情報の方が自分が体験するイメージができ、ものごとの判断がしやすくなるからです。
「情報の前提条件は何か」は比較する上での「ものさし」と言えます。
4つ目は、その情報を書いている・言っている人で比較する方法です。
日常生活において、
「〇〇さんの言うことだから信じよう」
「体験談を見てから申し込もう」と考えることはありませんか?
その道のプロが言っていること、実際に経験をしたことがある人が言ったことは、知識や経験に基づいているから信頼できると考えるからです。
このように「誰が情報を発信しているのか」ということも、比較する上での「ものさし」と考えることができます。
日常生活において、ものごとに「優劣をつける」ということがよくあります。
例えば
「安いからA社の製品よりB社の製品の方が良い」
「Cさんが1番速いタイムでゴールしたから、Cさんが優勝だ」
「同期の中で、Eさんが1番仕事ができる」
というようなことです。
ものごとに優劣をつけるには比較する「ものさし」が必要です。
例えば、あなたが新しく携帯電話を買おうとしているとします。
次の2つの商品があったら、どちらを選ぶでしょうか。
商品A
- 発売日:昨日
- 画面:大きくて見やすい
- 価格:100,000円
- まだ誰も手にしていない
商品B
- 発売日:昨年
- 画面:小さくて持ち運びに便利
- 価格:30,000円
- 尊敬する〇〇さんがおすすめしている
この質問に答えはありません。
どちらを選ぶかは、何を基準に選んだかによるからです。
大切なのは答えではなく、判断する過程です。
あなたが答えを出す上で使った「ものさし」は何だったでしょうか。
例えば「誰も持っていないものがいいな」「なるべく安いものを!」などです。
自分がどんな「ものさし」を使って判断したのかを知ると、自分が大切にしている価値観に気づくことができます。
価値観に基づいて判断を続けていくと、ものごとをブレずに判断することにもつながります。
相手がどんな「ものさし」を使っているのかを知ると、その人が本当に必要としている情報を提供することができます。
そうすることで相手が自分の話を納得して聞いてくれることにもつながります。
忘れてはいけないのは、同じ「ものさし」でも判断基準が変われば結論は変わるということです。
判断基準は、人によっても時代によっても変わりうるものです。
一方的な価値判断でものごとを見ると、自分の視野を狭めたり、他の誰かを傷つけることにつながります。
こうした問題を防ぐために、比較するときに自分がどんな「ものさし」で見ているのか、考え続けることが大切なのです。
まとめ:ものごとを比較するということ
比較とは「2つ以上のものの違いを知ること」を言います。
比較には「ものごとの優劣をつける」という意味はありません。
ものごとの判断に「どんなものさしを使っているのか」を考えることによって、自分自身の価値観や相手を説得するコツを理解できるようになります。
日常生活においても、ものごとを比較する機会は多いです。
ぜひ、何かを判断する際には、ものごとの「比較」について考えてみてくださいね。